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ZoaZoa日記

気の向くままに書き散らしてゆきます。皆さまの考えるヒントになればと思います。

世界の国からコンニチハ

 SFなどで、知的文明のある地球以外の惑星に行くと、多くは地球とは比べ物にならないくらいに「単一な文化圏」を持った種族として表現される事が多い。「高度な文明を築いて」という説明なら、その惑星には、もっともっと多様な文化があってしかるべきだろう。しかし、時間やページ数の関係上、そういった他惑星の多様な文化圏までの詳細な描写というのはなかなか出て来ないものである。逆に考えて、仮に、異星人が地球に来た場合、誰が、どの国が、「地球代表の文化」を提示するのか。やはり大抵の超大作映画のようにアメリカ合衆国が「地球代表」になってしまうのだろうか。

 

 真面目な話、本当に外部惑星から人類以外の知的生命体が地球へやって来た場合、しかも地球に定住したいという申し出があった場合、どうするのであろうか?SF映画などでは、その星に住むと言う流れになったら「その星のどこに住むのか」という話はまあ、ほとんど出て来ない。とりあえずカメラが回っているような場所に住むのだろうなあと言う事になる。しかし、実際に異星人が現在の地球に来た場合、「無国籍」な訳だから、地球上のどの国に着陸しても、「難民」もしくは「移民」の扱いになるのではないか。しかし「地球人ではない」という重い事実に対し、国連等で暫定的な明確な処遇が決定されるかもしれない。まさか、「どこの領有地でもない南極の居住は認める」というような、極端な事にはならないだろう。異星人が、寒さに適応できる身体の持ち主であったとしても、南極に押しやる事の方が、資源問題等でややこしいことになりそうだ。

緒方貞子―難民支援の現場から (集英社新書)

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わかりやすい国連の活動と世界〈2005年度版〉

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南極越冬記 (岩波新書 青版)

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 仮に「異星人を国連で定める所の人権を持つ存在として認める」「異星人は地球のどこにでも自由に居住できる事とする。国連の加盟国は、異星人の居住を拒否できない」「ただし、異星人は居住する国の法令は順守する事とする」と言うような取り決めとなったら、その異星人は、そして国連に加盟する各国はどうするだろうか。各国とも、様々な問題を抱えている。財政が破綻している国もあれば、内戦状態の国もある。難民や移民を大幅に制限している国もある。さらには深刻な飢餓が定常化している国もあろう。

人権宣言集 (岩波文庫 白 1-1)

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世界紛争地図  角川SSC新書

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 中には、街おこしならぬ、国おこしとして「異星人の招聘」を強力に推し進める国も現れるかもしれない。様々な法令を微調整せざるを得ない官僚機構の発達した大国をしり目に、小回りのきく何の資源もない小国などは、あっさり「異星人受け入れ」の流れになる事もあるだろう。異星人の方も、国連から提供される各国のデータなどを見て、どこの国が良いのかじっくり検討するものと想像する(ま、想像と言うより「妄想」だが)。

 

 

丸腰国家―軍隊を放棄したコスタリカの平和戦略― (扶桑社新書)

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世界国勢図会〈2015/16〉

世界国勢図会〈2015/16〉

 

 

 異星人、国連からの膨大な各国資料を読みこむが、やはりそれは「取りまとめたデータ」だろう(勝手に決めてつけているが)から、各国の本当の「雰囲気」というのはわからない。リアルタイムで刻々と変化する各国の状況を知りたい。となった時に、とりあえずテレビなどをつけて得られる情報源は何かと言えば、通信社による報道であろう。しかし、言うまでもなく、報道というのはその時に国際的に注目されている国々しか報道されないから、偏りがある。そもそも、報道する側の主観は入るから、世界各国のリアルを正当に知る事が出来るかどうか疑問だ。ニュースには登らなくても、世界には国連に加盟している国だけでも193カ国(2016年現在)あり、それぞれの国でそれぞれの国民は生活している訳である。そこまで細かくならなくても、大国についてだって、すべてが報道されている訳ではない。

 そうなると、その異星人が特殊な能力の持ち主でない限り、インターネットで様々な情報収集ということになろう。しかし、インターネットの情報は玉石混交である。何を信じたらいいかわからない。そんな中で、その国の政府が発信している情報はまずチェックする必要があろう。もちろん、それぞれの国の事情で意識的に虚偽の情報を流す場合もあるが、おおむね、大規模なデマを流すような事は出来ない。あえて言えば、「その国としての解釈」と釈明できる程度の情報の揺れ幅であろう。

 そういった時に意外と重宝するのが、各国大使館のツイッターである。その国の存在をアピールするために、ツイッターのアカウントを作ったんだろうから、日々、新たな情報が更新される(今一つされない国もあるが)。無機的にニュースを流すだけだと、飽きられてしまうから、硬軟取り混ぜて、より多くの人が定期的に身に来てくれるように工夫がなされている事が多い。というか、そういう国でなければ、異星人としても魅力は感じないだろう。いや、異星人が何について魅力を感じるのかわからないが。

 

 ということで、いくつかの国の大使館のツイッターを紹介しよう。中には、観光局のツイッターもあるが、継続的に見ていると、やはりそれぞれの国の雰囲気と言うものが伝わってくるものである。なお、一応、日本にある大使館のものにする。異星人が日本語を読解できるかは、とりあえず忘れてほしい。

 

twitter.com

 やはり、ツイッターとして、ここは外せない。政治、文化、生活、日本におけるフィンランド情報、些細なフィンランド豆知識、など実にいろいろ取り混ぜて、ずっと読んでいると「フィンランドで生活する」と言う事が、どんな感じなのかイメージできるようになっている。意図しているのか、自然とそうなってしまうのかわからないが、ともあれ、見ていて楽しいツイートが多い。中の人の「人柄」のようなものがなんとなく伝わってくるのもいい。寒い国だけれども、ツイッターを見ている限り、ここなら住んでもいいかもという感じを受けるだろう。

 

 

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同じ北欧でも、かなり雰囲気が違う事は実感できると思う。とにかく、ちょっとした事でもデンマークに関する事なら、統計でもなんでも、どんどん掲載と言う感じで、ずっと読んでいると相当にデンマークに詳しくなる。しかし、知識偏重というか、言葉にならない「生活感」というものは、ちょっと感じにくい。何か、ビジネスライクという印象も受ける。

 

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大の親日国、ポーランド。まあ、親日かどうかは異星人には関係のない事だろう。ただ、親日国だからこそ、政府観光局も力を入れてツイッターをしている。ポーランド直行便のリアルタイムな状況を定期的にツイートしている。なんか、田舎の学校の修学旅行で地元の放送局が、生徒たちの乗った交通機関の発着情報を放送するのに似ている。同時に、旅に役に立つのか立たないのかよくわからない情報も多数。他の国の政府観光局よりも「私たちの国に来てください!」いう熱意が強い気がする。

 

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正式な大使館のツイッターはあるものの、もう一つ、居候ネコによるツイッターがドイツにはある。正式版と何が違うかと言えば、語尾が「~ニャう」となっている事と、やたらにサッカーの話題が多い事。これはこれでいいのかもしれないが、ドイツというよりもほとんど「居候ネコ」のツイッターになっている。しかし、ドイツと言うと堅苦しいイメージがあるが、こういう存在を生みだす国でもあるという意味では、なかなか生きた標本のようなツイッターかもしれない。

 

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最新情報も更新しつつ、いろいろとためになる知識も満載なのだが、何か微妙に、本当に微妙にズレているのがこのフランス大使館である。何がズレているのかは、なかなか言葉にしにくいのであるが、一つはときおり入る「豆知識」の説明をフリップの画像データで提示している事。まあ、分かりやすいと言えば分かりやすいのだが、そのデザインが何か「中国製商品の怪しい日本語説明」と「ヴェンチャー企業のプレゼンデータ」が混在したような妙な雰囲気なのである。

 

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はっきり言ってフランス大使館以上に何と言ったらいいかわからない存在だ。本気なのか冗談なのか、何を言いたいのか言いたくないのか、なぜその写真なのか、なぜ今、その話題なのか、なぜタグの嵐なのか、自虐なのか非難なのか、微妙な「訳語」はわざとなのか、天然なのか、フリップのフォントがなぜ読みにくい明朝体(しかも、ときどき縦書き)なのか、本当に掴みどころがない。

 

 異星人としては、各国のツイッターをみたら、かえって混乱するかもしれない。やはり、ゆっくりと各国を旅して、現地の「リアル」を肌で感じた方がよいだろう。

 しかし、世界を旅する事のままならない私などは、世界の国から、ツイッターを通して、様々な形、様々な温度で、私たちに向けて「コンニチハ」と言葉は発せられているのは事実なのだから、各国大使館のツイッターを日々、眺めて、いろいろな国々へ精神的な旅行をしたつもりになっている。当たり前だが、やはり、その国の事は、その国の人が、一番よく知ってるのであるから、リアリティがある。